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       落葉松

     一 
   からまつの林を過ぎて、
   からまつをしみじみと見き。
   からまつはさびしかりけり。
   たびゆくはさびしかりけり。

       二  
   からまつの林を出でて、
   からまつの林に入りぬ。
   からまつの林に入りて、
   また細く道はつづけり。

       三 
   からまつの林の奥も
   わが通る道はありけり。
   霧雨のかかる道なり。
   山風のかよふ道なり。

北原白秋が軽井沢の唐松林を散策しながら作った詩である・・・(*^^)v

落葉松の芽吹きは地元の人々に厳しい冬から開放された喜びを感じさせる(*^^)v
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       四 
   からまつの林の道は
   われのみか、ひともかよひぬ。
   ほそぼそと通ふ道なり。
   さびさびといそぐ道なり。

       五
   からまつの林を過ぎて、
   ゆゑしらず歩みひそめつ。
   からまつはさびしかりけり、   
   からまつとささやきにけり。

       六
   からまつの林を出でて、
   浅間嶺にけぶり立つ見つ。   
   浅間嶺にけぶり立つ見つ。
   からまつのまたそのうへに。


落葉松の芽吹きの美しさに目を奪われ、可愛い花を見落としている人が以外に多い・・・(^^ゞ

上を向いて元気に咲き誇るのは、やがてマツボックリになる「雌花」・・・(*^^)v
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       七
   からまつの林の雨は
   さびしけどいよよしづけし。
   かんこ鳥鳴けるのみなる。
   からまつの濡るるのみなる。
  
       八 
   世の中よ、あはれなりけり。
   常なけどうれしかりけり。
   山川に山がはの音、
   からまつにからまつのかぜ。



「雄花」はピントを合わせるのも忘れるくらい地味で、葉も着けず下を向いて咲く・・(^^ゞ 
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雄花よ、あはれなりけり・・・


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